生命は、長い歴史の間に環境に適応するように進化してきました。だからこそ人間の生理代謝と自然環境は同じでなければなりません。毎日の食べ物は体の細胞に変わる大切なものです。都会に住む人ほど、なるべく野草や自然栽培の野菜を取り入れて、なるべく手作りをオススメ。旬の野菜には、環境に適応できるたくましい生命力があります。
葉野菜
家に持ち帰ったらまず、2時間位、新鮮な水に放ち生気を取り戻すこと。葉のほうは指で強く触らないように気をつける。ゆでるときは、まず、茎の部分からゆで湯が沸騰したら次に葉を入れる。次の沸騰したら天地返しして、10〜20秒おいてザルにあげ青葉を広げて自然にさます。保存はキッチンペーパーや新聞紙を湿らせたものに包みビニールなどに入れて縦のものは立てて保存。茹でたものはうすく味付けした出汁につけて冷蔵庫へ。色も変わらず和え物などに応用できます。
根菜、芋類
ゴボウなどは布や手でやさしく洗い、皮ごと調理する。あくはとらずに蒸し煮や重ね煮などで旨味に変える。ただし、春先などアクの強い時期には、芋類は皮をむくこともあります。
里芋の繊維質は空気にふれると硬くなる性質があるので皮をむいたら塩をまぶし20分くらいおくとぬめりが出て空気に触れるのを防いでくれます。こんにゃくも塩を振りよくもみ水と共にアクを出し3分ほど茹で余分な水分を出します。こうすると味がしみ込みやすくなります。
干し野菜の作り方
野菜は干すことで水分がとび、旨味や甘みがぐんとアップし、歯ごたえが増す。(太陽エネルギーが入り酵素が活性化し、でんぷんが糖化して甘みが増すため)味がしみ込みやすくなるので煮物やマリネに適する。ザルやかご、洗濯用の物干しにとめても良い。トマトやピーマンなどの種は取り除いてから干した方がカビが来なくて良い。
日差しが強く、風通しの良い湿度の低い日が絶好な日。時間帯は9時〜15時くらいまで。夜露にはあてない。
時間は5〜6時間でほぼ表面が乾く。何日間か干すと水分が7割位抜ける。葉は1枚ずつ干して漬物やロールキャベツに。6つ割り干しスープなどに。、根野菜は千切りや輪切り、拍子切りで漬物、ソテーなどいろいろな調理法で。きのこは丸ごと薄きりで保存にぴったり。トマトは少し塩を振り、水分を出してから干すと良い。ソースやパスタ、スープに。
調理法(重ね煮、蒸し煮)
野菜は茹でると茹で汁に旨味や栄養素が逃げていきます。その大切な栄養素を生かす調理法として蒸し煮や重ね煮があります。ポイントは塩をふる(野菜の量1%)こと。野菜から出る水分が自然な出汁となり旨味になります。1品での蒸し煮(順々に炒めて塩を振りフタをする)もできますが、いろんな野菜を入れるときは重ね煮にします。水分が多い野菜(陰性)を下にしき、一番上に最も陽性な野菜をおきます。鍋は厚手のほうがこげずにうまくいきます。焦げ付きが心配な場合は大さじ1〜2杯の水をふちから回し入れてふたをしっかりすると良い。野菜のもつ旨味を最大限にひきだします。
野菜の切り方
一切れの中に出来るだけ陰と陽がバランスよく入るようにする。
例:玉ねぎの回し切り、牛蒡(ゴボウ)の斜めうす切り、どこを食べても皮と身(陰と陽)が入っているように。
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